はじめに|SFC取得後のカード選びは修行前から考えておく
SFC修行を始めるとき、フライト計画と同じくらい早めに考えておきたいのがANAカード選びです。ただし、最初に整理しておきたいことがあります。
スーパーフライヤーズカード(SFC)そのものを、SFC修行前に発行することはできません。
SFCは、ANAの「ダイヤモンドサービス」「プラチナサービス」メンバーなど、所定の条件を満たした人が申し込めるクレジットカードです。修行前に行うのは通常のANAカードの発行で、条件達成後にSFCへ申し込む、という流れになります。私はSFC修行前にANAアメックスゴールドを発行し、修行終了後にANAアメックスのSFCへ切り替えました。
この記事では、
「SFC取得後にどのカードを持つか」
を中心に、一般・ゴールド・プレミアムの違いと、VISA/Mastercard/JCB/ダイナース/American Expressの選び方を整理します。
まずはSFCの「ランク」を決める
SFCカードには、大きく分けて一般・ゴールド・プレミアムがあります。ここで重要なのは、
SFCとして受けられる基本的なサービスは、一般カードでも利用できる
ということです。そのため、「SFCを維持するならゴールド以上でなければ意味がない」というわけではありません。
一方、ランクによって年会費、フライトボーナス、マイル積算条件、クレジットカード独自の付帯サービスなどが変わります。ANA公式でも、一般SFCのフライトボーナスは35%、ゴールド系は40%、プレミアムは50%と案内されています。
SFCの3ランクをざっくり比較
| ランク | 主なブランド | 本会員年会費の目安 | SFCフライトボーナス | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 一般 | VISA・Mastercard・JCB | 11,275円 | 35% | 維持費を抑えたい |
| ゴールド相当 | VISA・Mastercard・JCB・Diners・Amex | 16,500円~ | 40% | 維持費とカード特典のバランス重視 |
| プレミアム | VISA・JCB・Diners・Amex | 77,000円~ | 50% | カード独自特典まで重視 |
※年会費はブランドによって異なります。
※Amex・Dinersではカード名称・位置づけが他ブランドと完全には一致しないため、本記事では比較しやすいよう「ゴールド相当」としています。
※ANAは2028年4月からSFCサービスのリニューアルを予定しています。本記事は2026年8月31日時点の制度をもとにしています。
一般SFC|維持費を抑えたいなら有力
一般SFCは、VISA・Mastercard・JCBから選べます。
本会員の年会費は11,275円、家族会員は5,610円です。SFCとしての基本特典を利用しながら、維持費を抑えられるのが大きなメリットです。そのため、
「SFC特典を長く維持することが最優先で、クレジットカード自体の豪華な特典はあまり必要ない」
という人には十分候補になります。
SFCゴールド|維持費と特典のバランスを取りやすい
維持費とカード特典のバランスを取りやすいのが、ゴールド相当のSFCです。
VISA/Mastercard/JCBのSFCゴールドは本会員16,500円、家族会員8,250円で、フライトボーナスは40%。マイル移行手数料も無料です。一般SFCより年会費は上がりますが、普段のカード利用でもマイルを貯めたい人や、カード会社側のゴールド特典も活用したい人にはバランスのよい選択肢です。
SFCプレミアム|年会費より付帯サービスを重視する人向け
プレミアムでは、フライトボーナスが50%になり、継続時のボーナスマイルも10,000マイルになります。
一方、年会費はJCBが77,000円、VISAが96,800円、ダイナースが198,000円など大きく上がります。Amexプレミアムも2026年9月2日以降の新規申込分は187,000円です。
そのため、
SFCを持ちたいからプレミアムにする
というより、
プレミアムカードそのものの付帯サービスにも年会費分の価値を感じる
人向けだと考えています。
ゴールド相当のSFCをブランド別に比較
ここからは、選ぶ人が多いゴールド相当を中心に比較します。
SFCとしてのフライトボーナスはどれも40%なので、主な違いは年会費、家族カード、ポイント・マイル、カード会社独自の特典です。
SFCゴールド相当の主要スペック
| 項目 | VISA/Mastercard | JCB | Diners | American Express |
|---|---|---|---|---|
| 本会員年会費 | 16,500円 | 16,500円 | 34,100円 | 42,900円※ |
| 家族会員 | 8,250円 | 8,250円 | 13,750円 | 21,450円※ |
| 通常利用マイル還元率 | 1.0% | 1.0% | 1.0% | 1.0% |
| マイル移行手数料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| SFCフライトボーナス | 40% | 40% | 40% | 40% |
| 特徴 | 維持費を抑えやすい | 維持費を抑えやすい | ポイント有効期限なし | ANA利用・旅行系特典に強み |
※Amexは2026年9月2日以降の新規申込分。2026年9月1日までの申込分は、本会員34,100円・家族会員17,050円です。
※VISA/Mastercardは条件を満たすと年会費割引があり、SFCゴールド本会員は12,650円、家族会員6,600円まで下がります。
ブランド選びは「何を重視するか」で決める
維持費を抑えたい|VISA/Mastercard
SFCを長期間保有することを考えると、毎年かかる年会費は重要です。
VISA/MastercardのSFCゴールドは通常16,500円ですが、「マイ・ペイすリボ」に登録し、年1回以上リボ払い手数料の支払いがあるなどの条件を満たすと、本会員12,650円まで年会費を抑えられます。そのため、SFCゴールドをできるだけ低コストで維持したい人には有力候補です。ただし、年会費を下げるためだけに不要なリボ手数料を増やさないよう、条件は公式サイトで確認したうえで利用する必要があります。
シンプルにゴールドを持ちたい|JCB
JCBのSFCゴールドも本会員16,500円、家族会員8,250円で、通常利用では200円=1ポイント=2マイル、マイル移行手数料は無料です。VISA/Mastercardと同じく比較的年会費を抑えやすいため、複雑な高額年会費カードまでは必要ない人の候補になります。カード会社独自のキャンペーンや特典は時期によって変わるので、それらは最終判断の補助材料として見るのがよいと思います。
ポイントを長く貯めたい|Diners
ANAダイナースSFCは、本会員34,100円、家族会員13,750円です。通常利用は100円=1ポイント=1マイル相当で、ダイナースのポイントには有効期限がなく、ANAマイルへの移行上限もありません。年会費はVISA/Mastercard/JCBより高くなりますが、ポイントを長期間貯めてからまとめてマイルへ移行したい人には特徴があります。
ANA利用と旅行系特典を重視|American Express
ANA Amex SFC Goldは、2026年9月2日以降の新規申込分から、本会員42,900円、家族会員21,450円へ年会費が改定されます。年会費は4ブランドの中で高めですが、ANA航空券購入時のマイル積算や、2026年9月のリニューアルで追加される利用ボーナス・旅行系サービスなどに特徴があります。
私は実際にSFC修行前からANAアメックスゴールドを利用しました。約400万円の決済やANA航空券購入、入会キャンペーンなどを合わせた実績については別記事で詳しく紹介しています。

修行前のANAカードはどう選ぶ?
ここまで比較してきたのは、条件達成後に申し込むSFCカードです。では、SFC修行前はどう考えればよいのでしょうか。修行前にANAカードを発行する場合は、
「修行中にどれだけ使うか」+「SFC取得後にどのカードを持ちたいか」
の両方を考えて選ぶのがおすすめです。
例えばANAの通常のワイドゴールドでは、VISA/Mastercard/JCBは年会費15,400円、ANA航空券購入は100円=2マイル相当、搭乗ボーナスは25%です。ANA Amex GoldはANA航空券購入で最大3マイル相当という特徴があります。
私の場合は、SFC修行で約400万円を決済する予定があり、ANA航空券の購入額も大きくなることからANA Amex Goldを選びました。ただし、年間決済額や重視する特典が違えば、別のカードが適している場合もあります。
入会キャンペーンだけでカードを決めない
ANAカードでは、カード会社ごとに期間限定の入会キャンペーンが実施されることがあります。
条件が合えば、SFC修行で必要になる航空券や日常決済とキャンペーン条件を組み合わせることで、効率よくポイント・マイルを獲得できる場合があります。一方、キャンペーンは時期によって獲得数や必要決済額が大きく変わります。そのため私は、
「キャンペーンだけでカードを決める」のではなく、年会費や修行後の使い方を決めたうえで、最後にキャンペーンを比較する
のがよいと考えています。
最新の入会キャンペーンは、申し込み時に各カード会社の公式サイトで確認してください。
結局どれを選ぶ?目的別の考え方
迷った場合は、まずSFCを何年持つかを考えると選びやすくなります。
| 重視すること | 候補 |
|---|---|
| SFCを最小限の維持費で持ちたい | 一般SFC |
| ゴールドを低コストで持ちたい | VISA/Mastercard |
| シンプルなゴールドがよい | JCB |
| ポイントを長期間貯めたい | Diners |
| ANA利用・旅行系特典を重視 | Amex |
| 高額年会費でもプレミアム特典を重視 | プレミアム |
ただし、これは「このカードが絶対に一番」というランキングではありません。
家族カードの枚数、年間決済額、ANA航空券購入額、海外旅行の頻度などによって、最適なカードは変わります。
まとめ|SFCカードは「維持費」と「修行後の使い方」で選ぶ
SFCカードは、ブランドやランクが違っても、SFCとして利用できる基本特典には共通する部分があります。だからこそ、カード選びでは、
「SFCだからどれが一番豪華か」ではなく、「自分が毎年いくら払って、カード独自のサービスをどこまで使うか」
を考えることが重要です。SFC特典をできるだけ低コストで維持したいなら一般カードも十分選択肢になります。
ゴールドの付帯サービスやマイル積算とのバランスを取りたいなら、VISA/Mastercard/JCBを含むゴールド相当。
ANA利用や旅行系サービスまで積極的に活用するならAmex、ポイントの有効期限を重視するならDinersという考え方もできます。
私の場合はANA Amex Goldを選びましたが、それがすべての人の正解とは限りません。
SFC取得後に何年保有するのか、年間のカード利用額はいくらか、家族カードを何枚必要とするかまで考えて、自分に合う1枚を選ぶのがおすすめです。
